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第4回 齋 正弘 美術探検—実践余話終了の報告

講師 齋 正弘
場所 そあとの庭1階
開催日 10月26日金曜日
時程    18:00 開場
19:00 講義開始(1時間講義/30分質疑) 20:30 終了
参加者 : 13名

講話終了後、Contribution / 自主決定型参加費(各自がその日の話の値段を決める)で、齋銭箱に入れられた寄付金¥5,000がSOATに贈られました。

【4回話題 /Contribution 】

Contribution ー 寄付、献金、は日本人はできない。

斎先生はその昔、ニューヨークのメトロポリタン美術館で老婦人が100ドルを払って入館するのを見た。当時の美術館は入館するには献金が必要だが、額はいくらでもいい。先生は10セントを献金して入館。それでも、受付の女の人は100ドルを払った老婦人にしたように、爽やかな笑顔で券を渡してくれた。日本では社会の風土、習慣、により何でも決まってしまっている。自分の自由意志でものを決めるという習慣がないため,できなくなってしまっている。美術を語るという事は,絵の具の使い方、構図の取り方等,知識、技術を語る事ではない。人間の心の自由な感性を語ることである。一人一人がそれぞれ違った感性を持っている事を認め,尊重することである。

おはようございまーーーす!と同じ旋律で叫ぶように言う日本の子供、若者は相手の目を見て,おはよう!と挨拶できるようにならないと、献金して美術館に入る時、戸惑い、回りをキョロキョロ見て、自分という個人が確立していなかった事に気づくのである。

【質問時間】

美術館が子供にどう関わるかー子供の人権を尊重するという事は子供の意見をそのまま認める事ではない。子供には人、一人一人の違った個性を尊重する練習をさせなければならない。美術館に来た子供には,できるだけ自由に遊ばせ,本当にその子が困ったところだけ相談にのるという事にしている。

次回11月2日(金)の講話が、楽しみです。

2012年10月27日

記:SOAT スタッフ 溝口 佐知子

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