開催日:12月4日(火)
開催時間:10:00~11:30
開催場所:石巻市北上町 相川保育所
参加者:子ども19名、職員:5名
指導:SOAT 藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、西村優衣子
協力:宮城県石巻市北上子育て支援センター・相川保育所、岩手県大槌町NPO法人つどい、岩手県釜石市NPO法人かたっぺし
材料提供協賛:株式会社アクタス、株式会社アカセ木工、JSR株式会社、JSRトレーディング株式会社、
<活動の様子>
まずは積み木のプレゼント。今回の積み木は釜石市の「NPO法人かだっぺし」の皆さんからのプレゼントで、岩手県と宮城県との地域交流の活動となった。
本来であれば作った方から直接受け取るのだが、地理的に遠いということでSOATの理事長が代理で渡した。子ども代表がでてきて積み木箱3つを受け取り、すぐ積み木遊びに入った。
遊びは保育所の所長さんが女王になって相川王国を作るところから始まった。「あそこにある絨毯で相川大国を大きくしましょう。そうしないと女王が海に落ちてしまうわ。」と所長さんはブルーシートの海に片足を入れた。「みんな島を大きくしてね。」すると一斉に絨毯のサンプルが置いてある所へ猛ダッシュ。
2歳児も5歳児も一緒になって走り出した。あっという間に大きな島が出来上がり、そこに積み木で町作りが始まった。高いビルを建てようと何度も挑戦する子、城壁のあるお城を作る子、工場のような煙突のある建物を作る子など、様々だった。
積み木遊びの途中でビニールテープやガムテープを渡すと、それで道路や大きな橋を作る子が現れた。積み木に花の飾りや模様を付けて遊ぶ女の子もいた。積み木にテープという素材を1つ加えただけで、子どもたちの想像力は更に爆発し、発展した。また、別の場所ではテープを貼って直線構成による抽象画かと思わせるようなものを作る子もいた。
ある程度積み木遊びになれてきた頃合いで、今度は手作り釣り竿を渡し、コルクの魚を海にまいた。子どもたちはどうなったか。男女入り乱れて釣り合戦が始まった。釣り竿は15本用意したので全員には渡らなかったが、奪い合いなどは起きず、釣り竿を振り回すような子もいなかった。暗黙のルールが出来上がっているのかもしれないと感じた。
釣り方はさすがに海辺の子どもたちである。一度に2匹3匹は当たり前に釣り上げた。なかには5匹釣った子もいた。先端に磁石を付けただけの釣り竿も作っておいたが、それで魚をペタペタとくっつけるという予想は外れた。相川の男子は違った。なんとコルク魚に突き刺すのだった。竿の使い方はまるでモリそのものであった。「それ、モリなの?」「うん。糸ないから。」なるほど。その子は「糸がない」+「それで魚を捕る」=「モリで突く」ということだったのだ。素晴らしい発想である。魚釣りをしない子どもたちは先ほどのテープで鯨やイカ、クラゲを描いていた。そのお陰で釣り場のブルーシートは一層海らしく見えるのだった。
ブルーシートの世界には魚の泳ぐ豊かな海があり、遠くに相川大国が見える。ビルや工場、そして城までが建っている。子どもたちの発想やイメージの広がりに感動した。
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