開催日時:2021年10月16日(土)10:00~16:00
場 所:坪沼八幡神社
参 加 者:榴岡児童館 児童20名(1、3年生)、職員3名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 3名(藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
子どもたちを乗せたバスはライトをつけてやってきた。土砂降り状態で最高気温気温13度という日でも子どもたちは元気にバスから降りてきた。雨具、長靴姿となり神社まで歩いた。いつもなら田んぼの畦道を歩くのだが、あまりにも道の状態が悪いので古参道を歩いた。
以前参加した3年生は石段登りを期待している子どももいた。境内に着くと神楽殿、社務所に分かれて荷物を置き、早速齋じいの待つ本殿前へ集まった。齋じいはいつものように坪沼八幡神社が古いことと神様の話をした。「あそこには刀がある」そう言われ子どもたちは興味津々、神社の鏡の横に建ててある錦の幟(はた)を見た。
今回の子どもたちは話をよく聞く。齋じいが木彫りのゾウを指しながら「ゾウを見たことがない昔の人が話だけで彫ったんだからすごい」というと「へぇー」と共感する子どもの声が聞こえた。
神社裏の鎮守の杜を歩き、「毒茸に触らないように」といわれ毒茸を探す男子、それを横目に「ここにもあった」と簡単に見つけ出す女子といろいろだった。畑のわきを通り、電気柵の話を聞いて「草がくっついているけど草はビリビリしないの」と疑問を口にする1年生がいた。確かに不思議に思っただろう。
齋じいは根添館の説明板の前に来ると昔、10才くらいの子どもたちが掘りを掘ったという話とここの本当の神様について話した。子どもたちは本当の神様を見に看板裏の小山に神様を見に行った。
いよいよ空堀降りだ。十分に雨水を吸った山肌はヌルヌル、グチャグチャだった。桑の木にロープを掛けると齋じいが先頭で降りた。 雨の日の空堀はうっそうと、暗く不気味な雰囲気があった。「ここ、本当に降りるの?」「そうだよ」そう言っても1年生は信じなかったが、齋じいが降りるのを見て観念したようだった。
足を滑らせながらも転ばないよう、必死にロープにしがみついて頑張った。「滑ったって痛くないからね。」と言うと「わかってます。もう1回転んでるから。」そんなやりとりをしながらなんとか全員空堀を降りることができた。バスの到着と雨具への着替えに時間を取られたため、空堀下りの後はアスレチックのある檜林は見るだけにして、昼食となった。
1時には全員檜林に集まり午後の活動となった。「危ないものは釘を抜いて壊すぞ。でも釘が長いので抜くのは大変だから、その場合は近くを切ることにする。」そう齋じいは言って目の前の木を切り始めた。腐った木に打たれた釘はさび付き抜くのが大変だった。「だめだ。抜けない。」「じゃ、どうする?」「切ろう」そう言って子どもたちはのこぎりで切り始めた。
バールを見つけそれを使う子どももいた。雨がしみこんだ木材の釘がなかなか抜けるものではなかった。子どもたちは100%の力を振り絞って釘抜きに挑戦した。一方で釘抜きを諦めた子どもたちはターザンロープが気に入り繰り返し遊んだ。高い台に上ってロープを持つが、そこから飛び降りるのに少し勇気がいるようだった。上に上がってから怖くなり遠慮する子もいたが、勇気を出して最終的には遊ぶことができた。
今回は雨の一日だったが、子どもたちはバスの時間まで目一杯遊んで元気に帰って行った。普段なら子どもたちは雨なんだから外に出ないで家にいなさいと言われるだろう。だから大人は雨でも子どもたちがこんなに楽しそうに遊べることを知らないのではないだろうか。土砂降りでも場所さえ提供すれば子どもはたくましく、そして何より楽しく遊ぶ力を持っているのだ。
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