6月16日(水)15:00~16:30
参加者:榴岡児童館児童 児童22名(2年生~6年生)、職員4名
講師:齋正弘
サポート:SOAT4名(藤原、渡邊、佐藤、高橋)
活動内容詳細:
今年初めての訪問ワークショップだった。コロナウイルス対策として1度の参加人数を30名以下に絞った。その結果、参加児童は22名だった。開始時刻の3時になると職員に連れられ仙台サンプラザにある分室から子どもたちがやってきた。簡単に挨拶を終えると齋じいが砂場で静かな声で話し始めた。
「きょうはあまり時間がないので砂を掘って大きな山を作ろう」子どもたちはシャベルやスコップ、ひしゃくを手に砂場の砂を掘り出した。掘った砂はどんどん積み上げられ、大きな山ができた。しばらくして齋じいが「底はまだ見えないか」と声をかけたが、まだのようだった。
ある子どもが「なんだこれ」といって白いへらを掘り出した。すると自分も何か発見できるかもしれないと思った子どももいて、更に熱心に砂を掘りだした。するとスプーンや青いプラスチックの幼児用シャベルなどが出てきた。そうこうしていると今度は砂の中に木の根を発見した。木の根は砂場のあちこちで発見された。発見した子どもたちは少し興奮気味で根っこをなんとか掘り出そうとした。
「この根っこはどの木のものだと思う?」そう問いかけたがわからないようだった。「こっちが細いということは?」「わかった。あっちの木だ。」と砂場と反対方向を指さした。そして驚いた。「あの木?」驚くという体験は貴重だ。ほかの場所で掘り出された根っこを見て「これはこっちの木だ」などと納得していた。
砂場の底の部分まで掘り進んだところで齋じいが山の上からホースで水を流し始めた。「川だ。」そう言って子どもたちは一筋の溝を山に作った。齋じいが水を流すが、なかなか麓の穴まで水が流れ落ちない。仕方がないので溝を曲げて中腹に水を流すことにした。水が曲がって流れるのを見た子どもたちは「よっしゃー」と満足げだった。
終了時刻15分前になり「バレないように砂場を元に戻す」ということをやった。スコップを持った子どもを中心になんとか元に戻したが、崩した山の砂で足を埋め始めた男子がいた。「よし、本気だ」そう言うと持っていたシャベルを手放し、素手で砂を掘り友達の足を埋めだした。本気になると人間は野性に戻り道具を使わなくなるようだ。
コロナ禍で体をいっぱい使って遊ぶということが難しい子どもたちにとって、砂場ワークショップは砂まみれになって本気で遊ぶ貴重な時間となったようだ。
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