児童館プロジェクト 平成27年度以降

11/7 坪沼八幡神社自然体験ワークショップ/榴岡児童館

11月7日(土)10:00~16:00実施
参加者:榴岡児童館 児童20名、職員4名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤

活動内容詳細:
 バスが到着すると子どもたちが元気よく降りてきた。

今回は1年生と3年生が半々という組み合わせだった。天気もまずまずだったので神社の階段を上ることにした。階段までの道は草ボウボウで、さっそく1年生から感想が漏れた。

「私、こんな道始めて歩いた」確かに道路といえば堅いアスファルトの道しか知らないのだから驚いただろう。「これも道なんだよ。」「あっ、なんか線が見える」と言って歩いたのは畑わきの小道だった。男子はコオロギを探し、キリギリスと出会った。

 長い石段は整備され、手すりもついて歩きやすくなっていた。1年生には高い段差の階段だが元気よく登っていった。境内で齋じいに挨拶し、駐車場に広げたブルーシートに荷物を置いた。すぐにまた齋じいのところに戻り、神社の神様の説明を受けた。

榴岡天満宮より偉い神様がこっちなんだ、という説明を聞いたのだがピンとこない子もいたようだ。

「次はぞうだよね」と3年生が口走った。坪沼探検のリピーターだ。1度参加しただけらしいのだが、よく覚えているものだと感心した。子どもの脳はスポンジと同じで吸収が早い。

 神社の裏山は下刈りが済んでいて歩きやすかった。いろいろなキノコを発見して喜ぶ子どももいたが、多くは止まらずに歩いた。ロープを背負った子どももいた。畑の脇を抜けていよいよ壕下りだ。ロープ1本を頼りに急峻な崖を降りる。

1年生は必死である。怖いのだ。だがみんなと一緒だと思うと頑張れる。ビクビクしながらも一人ずつ降りた。

館跡の壕から這い上がった子どもたちは農園の外側を歩き森に向かった。

いよいよ「たおれるぞー」が始まる。
齋じいが選んだ木は朽ちた檜だった。3年生の男子が肩車の上から檜の枯れ木にロープを結んだ。斧とのこぎりで齋じいが切り口を作ると3年生の代表がのこぎりをひきだした。製材された木を切るわけではないのでのこぎりをひくのは大変な作業だった。疲れたら他の人と交代する。

いつの間にか、「ぎぃ」と木が鳴いた。危ないのでその後は大人が木を切った。「たおれるぞー」の合図でみんながロープを引いた。倒れない。高いところで別の檜の枝にぶつかっていた。

今度はロープを引く方向を変えた。「そーれ」子どもたちが必死でロープを引いた。バリバリバリと音を立てて木は倒れた。

 昼食はブルーシートを敷いた駐車場で食べた。風が強かったが、換気は満点の状態だった。

午後はまた森に戻って遊んだ。先ほど倒した木の枝払いをしたり、5寸釘を打つ体験をしたり。1本橋渡りをしたり、ターザンロープで遊んだり、木登りしたり。普段できない自然の中での遊びを満喫した。

木の枝に登れない女子たちが檜の丸太を使って階段を作ろうとしたり、古いロープの張り直しをやったり。自分で思いついたことを遊びに変えていた。

長い丸太を見つけた子どもたちがシーソーを作りたいと相談に来た。切り株を支点として利用するために芯を残してノコギリで縦引きした。

ノコギリに自信のある子どもたちも輪切りと違って切りにくいことを体験し、切り方でこんなにも違いがあるということを学んだ。支点が完成し、長い丸太を子どもたちは力を合わせて運び、シーソーを作った。

重い丸太を頑張って運んだせいか、シーソーが完成すると「おー」という感動の声が聞こえた。できあがったシーソーは校庭で見るものとは迫力がまるで違った。

 子どもたちは感動や工夫による思い思いの遊びを体験し、満足げな顔で坪沼を後にした。バスの車窓にはいつまでも手を振る子どもたちの笑顔があふれていた。

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