6月24日(水)14:30~16:30 砂場ワークショップ実施
参加者:榴岡児童館児童 児童76名、職員8名
講師:齋正弘、サポート:SOAT 3名(藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
榴岡小学校校庭にある走り幅跳び用の砂場を中心にワークショップを行った。2時半になると豆粒のように小さな1年生たちが校舎から転がるように出てきた。わ~、と理由もなく声を上げて走り出す子、差した傘をぶんぶん振り回してキノコのように傘の表面をひっくり返して遊ぶ子など、色々いた。みんな元気な様子だった。
3時近くになり、支度を終えた子どもたちが齋ジイの下に集まった。「今日は黒い枠(砂場の枠)がどこまであるか確かめてみよう。そのあとイノシシが入る落とし穴を掘ろう」と齋ジイが説明した。
子どもたちは手に手に移植ごてやひしゃく、お玉など、用意された道具を使って掘り始めた。
移植ごてを使うのが初めてなのか、背の部分を上にして掘る子ども、脇の部分を地面に当て、砂をそぐようにすくう子、手前に引くようにして掘る子どももいた。そうこうしているうちに「あっ、壁!」「ほんとだ。」と言って自分も砂場の壁が見たくて必死に掘り始める子どもたち。「あった!」「見えた、見えた!」と満足そうだった。
築山近くの砂場を掘っていた子どもたちが変なものを発見した。黒くて固くて細長い、紐のようなものだった。「それ、なんだかわかる?」と聞くと、まったく見当がつかない様子だった。「目の前にある大きなケヤキの根っこだよ。」と教えると驚いたのか、黒い紐と大きなケヤキを見比べ始めた。その場にいた子どもたちは大きな発見と不思議な体験を同時にしたに違いない。
子どもたちが砂場堀りを進める内に面白い行動を取ることに気づいた。移植ごてからお玉やひしゃくに交換する子どもたちが多くいたことである。交換しにきた子どもたちを見ていると使い方がわからないのではなく、細い場所を掘るために交換しに来たのだった。1年生でこういう行動を取るのはこれまでほとんど見たことがなかった。
掘られた砂はいつの間にか砂場の外に山となった。それに気づいた子どもたちが手で押し固め、しっかりした山を作り、穴を掘ってトンネルを作った。トンネルから出た砂を今度は丸めて泥団子を作り出す子が現れた。誰から指示されることもなく、いわば残土のリサイクル遊びを始めたのだ。こういう柔らかな発想を子どもたちは持っている。素晴らしい。
今回は掘った砂を校舎脇の砂場へと手作りモッコで運ぶ遊びもやった。力仕事となるとなぜか女子が集まる。特に2年生の女子は1年生の女子を従え、楽しそうに何度も砂運びを行った。終了時刻が近づき、声を掛けてもまだやめたくない、という子どもが多かった。ほんの1時間かそこらの活動だったが、十分楽しめたようだ。
コロナウイルスの影響で子どもたちも自粛が続いた。児童館の今年初めての自由遊びが彼らにとってどんなによい息抜きとなったことか、想像に難くない。
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