開催日時:6月15日(土)14:00~20:15
場 所:坪沼八幡神社
参 加 者:新田児童館 児童32名、職員4名
講師:齋正弘
平家琵琶演奏者:村山宙子、渡辺一宇
サポート:SOAT 3名(藤原、渡邊、佐藤)、宮城教育大学生2名
活動内容詳細:
この日は朝から午後までずっと雨で、2時過ぎに到着したバスから降りてきた子ども達はさっそく「なんで雨なの~。」「晴れだったらよかったのに。」と言って浮かない表情をしていた。いつもより高学年が多いとはいえ、やはり神社手前の長い石段をひぃひぃ言いながら登る子が多かった。それでも「蛍を見るためだ!!」と気合いを入れ直して登る子もいた。
神社の神様への挨拶を済ませ、まずは境内にいる2頭のイノシシを見に行った。この日は天候のせいか、いつもは棒に繋がれて外を歩き回っているイノシシがケージに入れられており、さいじいは「これじゃあ動物園と一緒じゃないか。」と少しがっくりしていた。
みんなでイノシシの臭いを嗅いで、「森の中でこの臭いがしたら、やばい、イノシシだ!と気をつけるように。」とさいじいに教わった。
ヒノキ林に入ると雨をよけるために、木と木の間にロープを張り、その上にブルーシートを屋根になるように広げ、雨よけを作った。シートの下は意外と快適で、丸太に座って休憩する子や、シートに空いた穴から雨漏りする水をシャワーだと言って濡れて遊ぶ子もいた。
林の中では見張り台作り、アスレチック登り、鋸で木を切るなど、雨を気にすることなく遊んでいるように見えた。児童館職員は全体を見ながらも一人ひとりの声に耳を傾け、子ども達の自主的な活動を大切にしながらそっと側で見守っていた。
社務所で早めの夕飯を食べた後は、みんなで蛍の生態についてDVDを見て勉強した。
続いて平家琵琶の鑑賞会が始まった。2名の琵琶奏者の方から琵琶の演奏に合わせて「平家物語」の一説を聞かせてもらった。独特な抑揚のある語りと不思議な音色に、きちんと座って最後まで静かに聴き入る子が多かった。演奏後、「弾いてみたい子いる?」と聞かれると、うずうずしていた子ども達が一斉に「はい!」「やりたい!」と元気よく手を挙げた。
「思ったより重い!」「楽しい。もう一回やりたい。」と初めて触れる琵琶に目を輝かせていた。全員が順番にびわに触れる貴重な体験をした。
ワークショップ最後の蛍観察はまだ時期が早いということで、宮司さんが準備してくれた蛍をケース越しにみんなで見た。部屋を暗くすると次第に数匹がほのかに光り始め、「わぁ、光った!」「きれい。」とみんなで静かに眺めた。DVDで観た内容を覚えていた子は、蛍の光り方を見比べて「これがオスで、こっちがメスじゃないかな?」と推理していた。
バスまでの帰り道、まだ降り続ける雨の中を懐中電灯を頼りに歩いていると、「なんか私たちが蛍みたい。」とつぶやく女の子がいた。
あいにくの天気だったが雨の日だからこそ味わえた体験も多く、雨の日も悪くないな、と思えた一日だった。
Copyright © 2024 SOAT. all rights reserved.