開催日時:7月11日15:00~16:30
場 所:榴岡児童館
参加者数:児童45名 職員4名
講師:齋正弘(元宮城県美術館教育普及部長・SOAT理事)
サポートSOAT:藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、西村優衣子
活動内容詳細:
今回の新聞紙ワークショップは榴岡児童館内の遊戯室で行われた。
この日は31度越えの暑さの中でも元気いっぱいの子どもたちの姿で始終あふれていた。
齋さんが「遊戯室内に新聞紙で大きな家を作ろうと思う。」と言うと集まった子どもたちは「どうやって作るの。」と少し困惑した表情を見せていた。
「まずは屋根を作るから、床いっぱいに新聞紙を敷いてつなぎ合わせて。」と説明を受け、齋さんがはじめの一枚をセロハンテープでくっつけると、子どもたちはそれぞれにセロハンテープと新聞紙を持って床にかじりつく様に作業を始めた。セロハンテープで新聞紙を繋げるだけの作業も、みんなで一緒に行うことで楽しみながら集中して出来るようで、一度始めるとほとんど床が埋まって「そろそろ屋根にしてみようか。」という齋さんの言葉も耳に入らないほど没頭していた。
途中数名の児童が齋さんからの指示で屋根を支える柱を作っていた。頑丈な柱にするために、新聞紙の棒を布テープで巻くなどの工夫をして4本の柱を完成させた。柱を立てるため、屋根になる新聞紙の端をみんなでぐるっと囲むように立って掛け声とともに持ち上げた。丁寧に張られたセロハンテープのおかげで、沢山つながった新聞紙は持ち上げた程度では壊れなかったが、下から柱を立ててみると柱のてっぺんから新聞紙が破れてしまった。
「うまくはいかないのはわかってた。」と齋さんは笑顔で話していたが、失敗したところからどうするかがワークショップの大切な部分である。柱を立てようと頑張る子ども、破けた新聞紙を直す子ども、そして屋根にならなかった新聞紙を破いたり叩いて別の遊び方を始める子どもと様々だった。
なんとか柱を立てようとしていた子どもたちも、しばらくすると破けた新聞紙に埋もれて遊ぶ友達の姿を見て自然と全員の遊び方は変わっていった。破いて小さくなった新聞紙をかき集めて空中になげて遊ぶ子どもが現れ、齋さんは「しめしめ。」とその子のところへ行き「もっとたくさんでやったらもっと面白いぞ。」と言って、みんなに新聞紙を小さく千切るように促した。新聞紙を拾っては千切り拾っては千切り、ふわふわになった新聞紙を抱えきれないほど持った子どもたちは、遊戯室の中央に集まって齋さんの掛け声とともに一斉に新聞紙を放り上げた。
途端に子どもたちは大騒ぎ、降ってくる新聞紙に埋もれ、遊戯室は歓声と笑い声に包まれた。その後何度も新聞紙をかき集めては放り上げる遊びを繰り返したが、子どもたちは飽きる様子もなく放り上げる度に新聞紙の海にダイブして喜んだ。
予定より少し早い時間に片付けが始まったが、大きなビニール袋に集めた新聞紙の中に、埋もれて遊ぶ子どもたちや、立たなかった新聞紙の柱を縄跳びのようにして遊ぶ子どもなどが多くいて、1時間ほど掛けてゆっくり後片付けをしながら遊戯室の中を駆け回って新聞紙遊びをいつまでも楽しんでいた。
勿論最後にはすっかり綺麗になったが、新聞紙でいっぱいになった袋を使って遊ぶ子どもたちの姿がまだあった。
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