9/24 福島県郡山市第2回講師育成講座②「オリジナル時計つくり」

令和2年9月24日
時間:10:30~12:00 開催。
開催場所:福島県郡山市 富田東地域公民館
対象者:11名
講師:富岡町社会福祉協議会支援員4名
サポート:SOAT藤原、高橋
協力:富岡町社会福祉協議会郡山支所
布素材協賛…株式会社アクタス

SOATの講師育成講座で、オリジナル時計の作り方を学んだ富岡町社協郡山支所のみなさんが講師となって、郡山市内にお住いの富岡町の皆さんに布のオリジナル時計をつくる交流会を開催しました。(ちょこっとカフェ「はま風」)SOATはサポーターとして参加しました。

開催の様子
「初めて講師を務める」と緊張された様子でした。しかし4名の支援員(講師)のみなさんのチームワークがとてもよく、住民さんに細やかに目配りをしながら、ものづくりを教えサポートし、ワークショップを進行されていました。

支援員(講師)のみなさんが、それぞれ自分自身で作ったオリジナル時計を町民の皆さんに紹介することからスタートしました。この時計を作ることの楽しさを自身の経験からお話しされたことで、町民のみなさんが制作に対しての身近さ(参加しやすさ)を感じ、また完成への期待感が挙がった様子でとても良い導入の工夫をされていました。

完成の満足度を挙げる工夫として、町民のみなさんの考えたデザインを叶えるために、支援員さんが「手法」を分けて担当をしフォローされていました。

支援員のみなさんが事前準備で用意された手作りのお花の飾りは、町民のみなさんに大好評でした。そのお花はたくさんの方の時計に装飾されました。郡山支所のみなさん日常から町民さんを知る努力をされ、楽しんでほしいと思う気持ちが伝わったように感じました。

9/18 福島県郡山市第2回講師育成講座①「オリジナル時計つくりと素材の応用」

令和2年9月18日
時間:10:00~15:00 開催。
開催場所:福島県郡山市 富岡町社会福祉協議会郡山支所
対象者:支援員10名
講師・指導:SOAT藤原、高橋、佐藤
協力:富岡町社会福祉協議会郡山支所
布素材協賛…株式会社アクタス

オリジナル時計をつくる講座を開催しました。身近な素材や簡単な技法でオリジナルの作品をつくる素材の加工方法を知ることで、性別や世代、季節を問わないものづくりを行うことができることを目指します。多くのみなさんに興味を持ってサロンに参加していただけることを期待しています。

デザインを考え制作する「ワークショップに参加する側」の体験と、材料の下準備を行い作業に掛かる時間を測りスケジュール制作を行うなど「主催する側」の体験をしながら、オリジナルの時計を制作を行いました。

身の回りのものでオリジナル時計を作り
・布の時計の応用として、各自持参した素材を利用した時計の制作を行いました。空き缶やカゴ、CDケースや空き箱などバラエティーゆたかな素材が集まりました。

それぞれの素材の加工方法やワークショップのテーマ設定(参加の動機付け)など意見交換しながら制作をおこないました。完成後、ワークショップを企画するグループワークと発表を行いました。

ボール紙の筒の応用の研究
・紙筒の端材をリサイクルした作品サンプルをSOAT持参し、作り方を紹介しました。サンプルをもとに制作や応用に関する意見交換、質疑応答を行いました。

所感
参加した皆さんの「造形力」が高く、応用では想像以上に色々な作品展開が見られました。筒の応用研究会でもサンプルを見てすぐに作りたい物の話題で盛り上がり、活動へのモチベーションが高いと感じました。グループワークではお互いの意見をうまく取り入れながら企画を考案され、作業に掛かる時間・費用など具体的な所まで考えたワークショップを設計する事ができました。設計した内容は「参加者の思い出の品を使った作品にしたい」「男性に参加してもらいたい」など地域住民への想いが現れた企画になっており、ステップ②では参加者に寄り添った良いワークショップになることが期待できます。

9/11福島県富岡町サロン活動支援「季節の押絵つくり]

令和2年9月11日
時間:10:00~12:00 開催。
開催場所:福島県双葉郡富岡町社会福祉法人富岡町社会福祉協議会福祉センター 小ホール
対象者:地域住民14名
講師・指導:千田教子(パッチワーク・布小物作家)SOAT藤原、高橋、
協力:富岡町社会福祉協議会

富岡町社会福祉協議会が主催する「ゆうゆう倶楽部」で、ものづくりワークショップ「季節の押絵つくり~お月見」の開催をいたしました。

開催の様子
「待ってたよー!」と、SOATより早く会場入りされていた住民のみなさんにお出迎えをしていただきました。押絵に興味をお持ちの方が多い様子で、作業が始まると真剣に講師の話に耳を傾けて下さり、熱心に作業を進めていました。

押絵の制作では指で摘まむと隠れてしまうような小さなパーツも作ります。その細かな制作の過程に参加された方がストレスを感じてしまうことはとても残念なことです。ですので制作が思うように進まない方にお使いいただこうと、細かなパーツはSOATも予備として制作していきました。みなさんにパーツの用意があることをアナウンスしたところ、「目が遠いな~!これは指と頭の体操だね」「作っている今は難しい作業もあるけど、自分で作るほうが完成したときうれしいでしょう?」との声、そのような心配は一切不要でした。

男性の方も2名ご参加いただきました。大きな手で器用にお互いに教えあいながら制作をされていました。押絵は男女問わない作品のように感じた一面でした。

最後の仕上げ、色紙に貼り付ける作業は見本通りに飾る方、個性的に飾る方など同じ材料と同じ型紙を用いても14人14色、それぞれ表情のあるステキな作品は仕上がりました。

前日にお手伝いボランティアのみなさんにつくっていただいたタペストリーも大好評でした。「こうやって飾るとプロの作品みたいに見えるねー」と笑顔で話されたり、「季節ごとに自分で作って飾ってもいいよね」などの話もあり、更なる創作意欲が湧き出ているようでした。

講師所感
最初は難しそう、大変と感じていた作業を自分で一つ一つ作業を行って完成させて最後に色紙に貼って組み立てを行って完成出来た時にはただ楽しいうれしいだけではなく、今度はクリスマスや干支を作って飾りたいとかタペストリーは帯で作ることができるねとか出来上がった作品に満足し、さらに次作ってみたいものなどを考えたり、自分の出来の満足だけでなく自分と違うことをほめあったりしていてとても良い交流になっているようでした。今後も手作りを通してよい交流ができることを希望します。(千田教子)

9/10福島県富岡町サロン活動支援第2回「ものつくりワークショップお手伝いボランティア活動」

令和2年9月10日
時間:14:00~16:00 開催。
開催場所:福島県双葉郡富岡町社会福祉法人富岡町社会福祉協議会福祉センター 会議室
対象者:地域住民9名
講師・指導:千田教子(パッチワーク・布小物作家)SOAT藤原、高橋、
協力:富岡町社会福祉協議会

9月11日に開催するゆうゆう倶楽部のものづくりで使用する材料などの事前準備と会場設営を、住民の皆さんにボランティアとしてお手伝いをしていただきました。

今回はゆうゆう倶楽部でつくる「季節の押絵」を飾るタペストリー(壁掛け)をつくっていただきました。
最初に作業ごとに3チームに分かれていただき、流れ作業になるように作業をしていただきました。

ご自分の作業が終わったら方は、みなさん進んで他のチームの作業をフォローするなど、みなさんのチームワークのすばらしさを強く感じました。マスク着用で平時とは違う環境ですが、適正な距離を保ち、会話も楽しみながらどんどん作業を進めていただきました。

明日のものづくりに参加される皆さんが喜んでくれるように、愛情をこめて熱心に作業をしていただきました。
講師所感として、今後は、その日だけのお手伝いだけではなく何か目標を持った大きな作品作りなど時間をかけて作る作業なども行うことも必要と感じました。

会場設営
タペストリーつくりのあとは、引き続き明日の会場設営をお手伝い頂きました。みなさん、もう慣れたものでSOATがなにかをお願いすることもなく、予定の半分の時間であっという間に会場ができあがりました。
ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

9/8宮城県石巻市講師育成講座②「布のオリジナル時計つくり」

講師育成講座STEP②第二回わいわい交流会「 布のオリジナル時計つくり」
令和2年9月8日
時間:10:00~12:00 開催。
開催場所:宮城県石巻市営新渡波東集会所
対象者:地域住民11名(榎壇区町内会6名、さくら町3・4丁目町内会5名)
サポート:石巻市社会福祉協議会1名、渡波子育て支援センター1名 SOAT藤原、高橋
協力:石巻市渡波榎壇地区、石巻社会福祉協議会、渡波子育て支援センター
布素材協賛…株式会社アクタス

「わいわい交流会」について
SOATの講師育成講座で、オリジナル時計の作り方を学んだ榎壇区町内会のみなさんが講師となって、渡波地区に新しく造成されたさくら町3・4丁目町内会のみなさんに、布のオリジナル時計をつくる交流会を開催しました。石巻社協さんと渡波子育て支援センターさん、SOATはサポーターとして参加しました。

開催の様子について
榎壇区町内会の皆さん自身が、「わいわい交流会」当日のシナリオを描き、スムーズに運営出来るよう、事前準備をして臨まれました。作ったサンプルをさくら町の皆さんに紹介しながら作り方の流れを説明されるなど、大変工夫されていました。また、さくら町の皆さんの作品の良いところ、素敵なところを伝えながら一人一人と楽しそうに活動されている姿に、ワークショップ参加者としての経験、講師育成講座での学びが随所に活かされていると感じました。。

さくら町町内会のみなさんは、わいわい交流会への参加も2回目となり榎壇区のみなさんと「顔見知り」の関係になったことで純粋にものづくりを楽しみにしてお越しになった様子がうかがえました。装飾を終えた時計に乾電池を入れ、時計の針が動いた瞬間、拍手と歓声挙がりました。さくら町のみなさんがものづくりを通して感じた喜びや満足感、榎壇区のみなさんは講師としての緊張の緩和と達成感を感じた様子に、SOATの我々も大変うれしい時間を過ごすことが出来ました。

さくら町の皆さんから榎壇区の皆さんへの感想
・居間に飾って、家族に見せようとおもいます/工作をした子供時代を思い出しながら楽しかったです/次回もまた参加したいです/これからもこういう行事があるといいですね/とても丁寧で親切に教えてもらってとても楽しかったです/これからも続けたいです。

9/4 成田小学校児童クラブ 訪問「ゴム動力のおもちゃづくり」

9月4日(金)14:30~16:30「ゴム動力のおもちゃ作り」実施
参加者:成田小児童クラブ 児童50名(1年20名、2年11名、3年13名、4年6名)、職員10名
指導:佐藤、藤原 サポート:SOAT渡邊
活動内容詳細:
 予定の開始時刻にはほとんどの児童が集合した。広いが1部屋での活動だったため、コロナウイルス対策で1年生のグループと2~4年生のグループを背中合わせに座らせた。各グループも対面は避け、同じ方向を向くことと1つのテーブルに可能な限り2人掛けとした。検温、マスクの着用、手指の消毒を済ませてからの活動とした。
 1年生はおもちゃの動力部分を簡略化し、容器(本体)の装飾と動かして遊ぶことを目的とした。2年生以上の児童は動力部分の作成、装飾、遊びの3つを目的とした。当初の予定では1年生の飾り付けと2年生以上の動力部分作成、装飾を共に40分に設定したが、2つのことを行うのに時間が不足した児童もいた。

 装飾部分を担当した藤原はどのような模様にするか、イメージさせてから色紙やテープ、シール類を取りに来るよう指示。そのため、物取りに一斉に集まって混雑するということが避けられた。また、児童クラブの職員をテーブルごとに固定したことで、子どもの質問や困っている子どもに的確なアドバイスを与えることが可能となった。1年生に40分という長時間、集中させることにも成功した。

 一方、動力作成の場面では当然、説明が多く、しっかり聞き取らないといけないわけだが、聞き逃したところは子ども同士、聞きあったり、相談したりして完成さていた。ゴム動力部分に力を伝える役割の糸がゴムに絡まるアクシデントが多数発生したが、それほど慌てることもなく子供たち自身で解決していた。

 遊びに関しては、作成に使用した長机をコースに見立てて行った。これは児童クラブのアイディアだったが、床で行うよりもやりやすかったのか、子供たちは熱中して遊ぶことが出来た。コースの仕切りを机から落ちない方法として上手く活用できたのがよかった。

 遊び方を決めずに自由遊びとしたが、友達に声をかけて2~3人のグループで競争が始まった。結構長い距離走らせた子どもや走ったと思ったら突然バックして走るおもちゃなど、いろいろな走り方をするおもちゃがあった。飾り付けも女子が作るチョウチョ型おもちゃや男子が作るスポーツカー、ミサイル型やうんち型まであった。子供たちが思い描いた世界観が自由に1台1台のおもちゃに表現されていて、見るだけでも楽しかった。もちろん作った子供たちも大満足だったようで、迎えに来た母親に外で自作のおもちゃが走るのを見せていた。

 今回の動くおもちゃ作りでは児童クラブの職員さんが上手に褒めながら子供たちが飽きることなく飾り作りに集中させたということもよかった。1年生は特に自分の思いと現実のギャップに作ることを諦めやすい。そこを支えたことでその後の遊びも充実したと思う。用意されたビニール袋に大事そうに持ち帰る子どもの姿が印象的だった。

9/3 榴岡児童館 訪問「齋じいと木で遊ぼう」

3日(木)15:00~17:00 「齋じいと木で遊ぼう」実施
参加者:榴岡児童館 児童53名、職員4名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
 今回の「齋じいと木で遊ぼう」訪問ワークショップは2日間連続開催だった。今回使用する木材は坪沼八幡神社の檜である。今回のワークショップ用材料確保と職員研修のため、8月22日に4児童館職員が集まった。昨年までは子どもたちの元気な声があふれた鎮守の杜だが、今年はコロナウィルスの影響で一度もここでは活動していない。

<9月3日:活動2日目>
 この日は初めて参加する子どもたちもいたので、昨日よりさらに丁寧に安全なのこぎりの使い方を齋じいが説明した。真剣に説明を聞く1年生に混じり、昨日の体験者はのこぎりの使い方を言いたくてしょうがない様子。齋じいが「のこぎりの歯は…」と言うと「知ってる!」「ナイフ、ナイフ」。齋じいはそれに反応せず淡々と説明を始めるのであった。

 さて、いよいよお待ちかねの、のこぎり。のこぎりを手にした子どもたちの様子は想像したとおりだった。違いは昨日のように3本組にした木を切るのではなく、切る木を釘で固定してから切った。子どもたちは木が固定されているため切りやすかったようだ。特に1年生は大人が安心して見守ることができた。

いろいろな形に切られた積み木は奥のテントへと運ばれ、そこで紙やすり掛けしたり、積み上げて遊んだりした。積み上げ方も昨日よりバージョンアップし、太い木やかなり斜めにカットしてあるものを上の方に積んだり、より難易度の高い積み方に挑戦していた。私も隣で難しい積み方をしてみた。失敗。するとその子が同じように積み始めた。「それ、むずかしいよ。」と声を掛けたら、俄然ファイトを燃やし、成功させた。大人を負かせた瞬間である。自信と気持ちよさが一緒に訪れた。その顔が印象的だった。

 バンバンバン!「うまくできない。」と、先ほど切った木を持ってきた。檜の皮むきである。昨年度、坪沼八幡神社のワークショップに参加した子どもが檜の皮むきを覚えていた。外皮をむくと真っ白くキメ細かな木肌が現れる。檜独特のよい香りもする。「じゃあ、やるか。」そう言って皮をむいて見せた。実は昨日も少しやったのだが、目の前の子はそれを知らない。コンクリートに外皮を打ち付けて皮をむいた。まるでバナナの皮をむくように皮がむける。

「面白い。」「木がヌルヌルして気持ちいい。」その言葉を聞いて、あっという間に5,6人集まってきた。いったい子どもの耳はどうなっているのか。遠くにいても「面白い」という言葉には敏感なようだ。あまりにも多くの子どもたちが皮むきに熱中するので理由を尋ねた。(本心はあまり皮をむかない方がよいと考えたからである。)「だって、皮をむくと白くてツルツルしてきれいだから。」2年生なりの美意識による行動なのだと皮を残すことを諦めた。一度火のついた興味はなかなか消えない。数センチの厚さの木の皮から2m近くある丸太の皮はぎへと発展した子どもたちがいた。これはさすがに大きくてコンクリートの上でバンバンたたくわけにはいかなかった。子どもたちは落ちていた釘を使って皮をむき始めた。そしてかなりの時間を掛け、とうとう丸太一本、皮をむいた。次に今度は手で雑草をむしり始めた。何を始めるのかと思ったら、その草で2mの丸太を隠したのである。

 そうこうしているうちに終了時間となった。「面白かった。今度はいつやるの。」そう言いながら次々と迎えに来た保護者と児童館を後にした。

9/2 榴岡児童館 訪問「齋じいと木で遊ぼう」

9月2日(水)、3日(木)15:00~17:00 「齋じいと木で遊ぼう」実施
参加者:榴岡児童館  児童38名、職員3名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
 今回の「齋じいと木で遊ぼう」訪問ワークショップは2日間連続開催だった。今回使用する木材は坪沼八幡神社の檜である。今回のワークショップ用材料確保と職員研修のため、8月22日に4児童館職員が集まった。昨年までは子どもたちの元気な声があふれた鎮守の杜だが、今年はコロナウィルスの影響で一度もここでは活動していない。
 
<9月2日:活動初日>
 「さぁ、みんなここに集まって。」子どもたちがテントの中で齋じいの周りに集まった。静かな声で齋じいが続けた。「今日は檜の木があるからそれを切って積み木を作る。みんなは積み木を作ったことはあるかな。」そう言って割った丸太と箱に入った市販の積み木を見せた。

「こういうきれいな積み木を作ったんでは買ったものと同じになるからいらない。違うのが作りたい。」子どもたちは一体どんな積み木を作るのだろうとわくわく顔だ。「君たちはのこぎりって知ってるか。使ったことはあるか。」1年生はのこぎりという言葉は知っていたが、使った経験はなかった。齋じいは小型のナイフを取り出し、のこぎりの歯の構造についていかに危険なものか説明した。

 その後、子どもたちが丸太をテントの中に運ぶと齋じいが3本を組み合わせて立て、そのうちの細い木を切り始めた。「俺が終わったら今度はみんなが切るんだよ。」最初は3年生が切った。そして2年生。最後に1年生が切った。1年生は使ったことのない危険な道具を使うということに興奮した。体中の力をのこぎりに注いで木を挽き始めた。見るのとやるのは大違い。のこぎりが思ったように動かない。「引くとき力を入れて。」と言われても、これが引けないのだ。力一杯のこぎりを動かそうと上半身と下半身の動きがバラバラになった。それでも初めての道具は魅力的で、諦めようとしない。やがて扱いに慣れ、丸太が切れてくると、もう楽しくてしょうがない。力を使い果たして動きを止めると、友達から「がんばって。あと少しで切れるよ。」と声援が飛ぶ。そうすると途中でやめるわけにはいかないのだった。「がんばって。もうすこし。切れる、切れる。」さらに声援が飛んだ。

 初日はこのほかにブルーシートの「モッコ」を使って庭の雨水が溜まったところの土木工事をのこぎりと並行して行った。砂場の砂を男子がスコップでモッコに入れて運び水たまりを埋めて、また砂場へ戻った。これの繰り返し。単純な作業なのだが竹竿を肩に担いで運ぶのが楽しいようで、いつまでもやっていた。

 テントは3張り用意したが、一番奥のテントでは切った木を使って積み木遊びをした。切り口がガサガサだったり、斜めだったりしたが、上手に積み上げて遊ぶ子が出てきた。もちろんバランスよく重ねないと不揃いな積み木たちは倒れてしまう。そのスリルが楽しいのだった。無心に何回も挑戦する姿は見ていて気持ちがよかった。児童館職員も今の1年生がここまで本気になってのこぎりで木を切ったり、集中して何かをやることができるなんて素晴らしい、と感動していた。9月とはいえコロナ禍で新1年生になったのはほんの数ヶ月前、しかも卒園式も入学式もなんとなくしかやってこなかった子どもたち。だからちょっとでも逞(たくま)しさを身につけた姿に驚くのだ。

9/1宮城県石巻市講師育成講座①「おさらい会/布のオリジナル時計つくり」

令和2年9月1日
時間:10:00~12:30 開催。
開催場所:宮城県石巻市 榎壇会館
対象者:地域住民5名
講師・指導:SOAT藤原、高橋
協力:石巻市渡波榎壇地区
布素材協賛…株式会社アクタス

取り組みについて
・榎壇地区にお住いのみなさんを中心に、震災前からお住いのみなさんと震災後に移転されてきたみなさんの親睦、及び渡波子育て支援センターを核とした世代間交流の促進を目指しています。そのきっかけとして「わいわい交流会」と称したものづくりを手段とした活動を行います。

今回は3つの活動を行いました。
オリジナル時計つくりの実践

前回のわいわい交流会の振り返り

次回のわいわい交流会の事前準備

振り返り
・今回は、布を選ぶのにかかる時間、デザインを考える時間など、それぞれの作業にかかる時間を意識しながらおさらい会を進めました。
・「布を選ぶのに20分もかかっていたの?」「これは事前に準備していかないと時間内に終わらないね」など、ワークショップの一連の流れを時間と行程を意識して受講していただきました。
・前回のわいわい交流会の振り返りを行う中で「さくら町のみなさんは楽しんでくれたかな?」「私たちも楽しかったね」と、参加者の満足度を気にされるなどのお話がありました。その様子に榎壇地区のみなさんの地域を思う気持ちや、講師としての成果を意識される様子を感じました。
・次回のわいわい交流会に参加されるみなさんがどうしたら楽しんでくれるか、完成品を持ち帰る満足感を感じてもらえるかを意識しながら事前準備と役割分担をされていました。

「自然素材で昆虫標本をつくろう!」

開催日時:2020年8月10日(月祝)11:00~16:00
開催場所:TBCハウジングステーション仙台駅東口 屋外
参加者:12名(大人1名、子ども11名)/7組
指導:SOAT佐藤、サポート:加藤

自然素材を組み合わせて昆虫や動物を作り、標本風に仕立てるワークショップを開催しました。
新型コロナウイルス対策として、参加前の検温、手や道具の消毒、座席の間隔を開ける、マスクの着用等を行いながらの実施となりました。

まずは木の枝や葉っぱ、数種類の木の実など、いろいろな素材の中から好きなものを選びます。
「あ、これ羽根にできそう。」と素材からイメージを膨らませたり、「ツノに使えそうな木あるかな?」と最初に作るものを決めてから素材を探したり、それぞれに完成形を考えながら素材探しをしていました。

使う素材が決まったら、グリーンモスを敷き詰めた木箱の中に自由に造形をしていきます。
小さなお子さんは親子で一緒に作り、「虫って足何本だっけ?」「これはどこに置く?」とコミュニケーションを取りながら仲良く参加していました。
夏の暑さにも負けずに集中して取り組み、カブトムシ、クワガタムシ、蝶、うさぎ、犬、架空の生物など、それぞれに個性豊かな作品が出来上がりました。

完成した参加者からは「楽しかった!」という感想が多くありました。
たくさんの素材から使うものを探したり、自由に形を作れた事が特に楽しかったようです。
「夏休みだけど、今年は短いしあまり出掛けられない。」と残念がる声も聞かれましたが、このワークショップが少しでも楽しい夏の思い出になっていれば嬉しいです。