開催日時:2019年5月11日(土)10:00~15:00
場 所:坪沼八幡神社周辺
参 加 者:成田小児童クラブ 児童32名、職員4名、保護者1名
成田東小児童クラブ 児童14名 職員5名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 3名(藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香)
宮城教育大学 学生2名
活動内容詳細:
今年度初の児童館プロジェクト活動に参加の成田小児童クラブと成田東小児童クラブとは、今年で三年目となる。今では子ども達から「また会ったね。」「ここに来るの、これで4回目!」とスタッフに話しかけてくれるリピーターの子が増えた。バスから降りるなり、「今日も木切る?」「俺、木登りしたい!」とすでに今日の活動をイメージしてワクワクしている様子だった。初めて参加する子は目の前に広がる田んぼや山を見て「えー、すごい自然!」「田植えしてみたいな~」とテンションが上がり足取りは軽く、どんどん前へと進んでいった。
恒例の長い石段登りでは、最初は「行くぞー!」と意気込んで登っていた子ども達だったが、「足がキツイ!」「もう無理~。」と弱音を吐く子も多かった。「もうちょっと!頑張れ!」と互いに声を掛け、励まし合いながら、みんなで一緒に登り切った。
境内に背中の荷物を降ろすとすぐに神社の神様に挨拶し、自然探検に出発した。「蛇いたらどうしよう?」と誰かが言うと「足でドンドンすればいいんだよ!」と答える子がいたり、あまり草を触らないようにと声を掛けると「ウルシがあるから危ないんだよね!」と、ワークショップ経験者の子ども達がたくましくなっている事に嬉しくなった。
昔の舘跡付近にある深い壕跡(ほりあと)下りでは1年生も果敢に挑戦した。壕を登って戻る箇所は、斜面が急でなかなかよじ登れない子どもも多く、先にゴールした子どもが手を差し伸べて引っ張り上げるなど、学年問わずに協力する思いやりの心がたくさん見られた。
午後はサツマイモの苗植えと倒れるぞ~の活動を行った。1人1束の苗を持って順番に畑に植えた。観察日記の記録では、サツマイモの苗を3人の子ども達が描いてくれた。昨年度も描いたという子は「形、色、大きさを描くんでしょ!」と前回教えた観察のポイントをしっかり覚えていた。「やっぱり描くの止める!」と遊びに行ってしまった友達を見て「僕も描けないかも。自信なくなってきた…。」という子もいたが、どの子も最後まで集中力を切らすことなく、絵と文章の両方を完成させることができた。
「倒れるぞ~」の活動では、「メキメキメキ…ドォーーン!!」という大きな音と共に木が倒れると、子ども達はその迫力に驚き、少し間があってそれから「わぁっ」と倒れた木に駆け寄った。「音がすごかったね!」「うわー、大きい!」と自分の何倍もの大きさの木に触りながら、これを自分達がみんなで倒したという事に興奮した様子だった。その後は木の枝をのこぎりで切ったり、切った枝葉を集めて雨宿りも出来る、かもしれないという小さな小屋を作ったり、丸太渡り、ブランコ、木登りなどに夢中になった。
児童クラブの職員は「これはこうやって遊ぶんだよ。」と近くの植物を使って茎の繋ぎ目当てクイズや、ナズナの音あそびを披露し、それを見た子は遊び方を覚えて別な子に見せるという事もあった。拾った枝を見て「これ何だろう?」と聞いてきた子に「何に見える?」と問うと、少し考えて「あ、ハンドル!」と答えて飛行機を操縦する真似をして見せ、そこからも新しい遊びが広がっていった。子ども達は飽きることなく遊び続け、あっという間に帰る時間となった。
今回スタッフとして参加してくれた宮城教育大学の学生2名は、「子ども達は素直で、大人になると見過ごしてしまう色々な物にも反応していた。自分も子どもの頃に戻ったような気持ちになった。」「年齢や男女によって行動や考え方にけっこう違いがあるなと思った。」など、普段接する事のない年齢の子ども達との交流を通して、大学生も新しい発見や刺激を得る事が出来たようだった。