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9/3 榴岡児童館 訪問「齋じいと木で遊ぼう」

3日(木)15:00~17:00 「齋じいと木で遊ぼう」実施
参加者:榴岡児童館 児童53名、職員4名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
 今回の「齋じいと木で遊ぼう」訪問ワークショップは2日間連続開催だった。今回使用する木材は坪沼八幡神社の檜である。今回のワークショップ用材料確保と職員研修のため、8月22日に4児童館職員が集まった。昨年までは子どもたちの元気な声があふれた鎮守の杜だが、今年はコロナウィルスの影響で一度もここでは活動していない。

<9月3日:活動2日目>
 この日は初めて参加する子どもたちもいたので、昨日よりさらに丁寧に安全なのこぎりの使い方を齋じいが説明した。真剣に説明を聞く1年生に混じり、昨日の体験者はのこぎりの使い方を言いたくてしょうがない様子。齋じいが「のこぎりの歯は…」と言うと「知ってる!」「ナイフ、ナイフ」。齋じいはそれに反応せず淡々と説明を始めるのであった。

 さて、いよいよお待ちかねの、のこぎり。のこぎりを手にした子どもたちの様子は想像したとおりだった。違いは昨日のように3本組にした木を切るのではなく、切る木を釘で固定してから切った。子どもたちは木が固定されているため切りやすかったようだ。特に1年生は大人が安心して見守ることができた。

いろいろな形に切られた積み木は奥のテントへと運ばれ、そこで紙やすり掛けしたり、積み上げて遊んだりした。積み上げ方も昨日よりバージョンアップし、太い木やかなり斜めにカットしてあるものを上の方に積んだり、より難易度の高い積み方に挑戦していた。私も隣で難しい積み方をしてみた。失敗。するとその子が同じように積み始めた。「それ、むずかしいよ。」と声を掛けたら、俄然ファイトを燃やし、成功させた。大人を負かせた瞬間である。自信と気持ちよさが一緒に訪れた。その顔が印象的だった。

 バンバンバン!「うまくできない。」と、先ほど切った木を持ってきた。檜の皮むきである。昨年度、坪沼八幡神社のワークショップに参加した子どもが檜の皮むきを覚えていた。外皮をむくと真っ白くキメ細かな木肌が現れる。檜独特のよい香りもする。「じゃあ、やるか。」そう言って皮をむいて見せた。実は昨日も少しやったのだが、目の前の子はそれを知らない。コンクリートに外皮を打ち付けて皮をむいた。まるでバナナの皮をむくように皮がむける。

「面白い。」「木がヌルヌルして気持ちいい。」その言葉を聞いて、あっという間に5,6人集まってきた。いったい子どもの耳はどうなっているのか。遠くにいても「面白い」という言葉には敏感なようだ。あまりにも多くの子どもたちが皮むきに熱中するので理由を尋ねた。(本心はあまり皮をむかない方がよいと考えたからである。)「だって、皮をむくと白くてツルツルしてきれいだから。」2年生なりの美意識による行動なのだと皮を残すことを諦めた。一度火のついた興味はなかなか消えない。数センチの厚さの木の皮から2m近くある丸太の皮はぎへと発展した子どもたちがいた。これはさすがに大きくてコンクリートの上でバンバンたたくわけにはいかなかった。子どもたちは落ちていた釘を使って皮をむき始めた。そしてかなりの時間を掛け、とうとう丸太一本、皮をむいた。次に今度は手で雑草をむしり始めた。何を始めるのかと思ったら、その草で2mの丸太を隠したのである。

 そうこうしているうちに終了時間となった。「面白かった。今度はいつやるの。」そう言いながら次々と迎えに来た保護者と児童館を後にした。

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