開催日時:2019年6月5日(水)13:30~15:30
場 所:新田児童館
参 加 者:新田児童館児童 児童70名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 4名(藤原、渡邊、坂下、佐藤)
活動内容詳細:
天気予報ではちょうどワークショップの時間帯に雷雨の予報だった。そこで午後2時半開始を予定していたが、SOATスタッフの体制も整ったため、1時半開始とした。結局最後まで雨も降らず、2時間のワークショップを滞りなく実施できた。
新田児童館の子どもたちは児童館の庭すべてを砂場に見立てて活動ができるという、他の児童館にはないアドバンテージがあった。しかも子どもたちはよい意味での野人の集団である。目の前のショベルやスコップ、バケツを見ながら、心のエンジンを全開にして「使っていいよ」の声を今か今かと待っていた。OKが出た後の子どもたちのすごさといったら、やはり野人そのものであった。児童館の庭のあちこちに響く声、声、声である。
「そっち掘って!」大きなスコップを手にガンガン掘り進む高学年男子がいれば、砂場を掘り始める女子集団もいる。「下のシートが見えたら終わり」と言われていても、まったく気にせずショベルで掘る子どもたち。いつのまにか池ができて、ジャブジャブ足を入れて喜んでいた。
水を流すと知った子どもたちは庭に小さな土手状のものを作り、水が流れるよう地面に筋を堀り、川の流れをデザインした。「水流して」と言われると、せっせとバケツで水をくんで流す子どもが現れた。分業の発生である。自ら水くみの役割を負った子どもは何度も水場から水をくんで川の上流から流した。
途中に流れの滞る場所を見つけた子どもたちはその場を深く掘る。いつの間にか、誰かに言われたわけでもないのに「水を下流まで流す」という共通の目標ができていた。これは「仲間意識」に支えられた共同体形成の瞬間であり、野人が文化人と化した感動の瞬間でもあった。
とはいえ、このような感動の中にも、いつまでも野人のままでいる愛すべき子どもたちもいた。泥水を掛け合い、泥を友とする集団だ。大人はつい「泥だらけじゃん」と言いたくなる。いや言ってしまう。「気持ちいい。」という返答に理解不能になった大人はだめだな、と反省する。注意されることなく思いっきり遊んだ子どもたちがうらやましい。今日はそんな素敵な一日となった。
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