事業内容:積木プロジェクト(3回目)
開催日:2019年2月14日(火)
開催時間:10:00~11:00
開催場所:福島県会津若松市 NPO法人ロータス保育園
参加:子ども11名 職員3名 積み木作りに携わった方々(古川町団地住人、他)5名 会津みんぷく職員2名
指導:SOAT 佐藤晴香、藤原久美子、渡邊廣一
材料協賛:株式会社アクタス・株式会社アカセ木工
<活動の様子>
まずは積み木のプレゼント。積み木は会津若松市内にある復興団地の方々が制作した積み木4箱。
保育園の子どもたちのほとんどが2歳児でしたが重い積み木箱を付き添った先生方と一緒に嬉しそうに受け取ってくれました。
ワークショップが始まる前に、ふかふかのサンプルマットをテープで裏張りしてつなぎ、広い遊びスペースを用意しました。積み木遊びの内容としてはストーリー性のあるものより、自発的な遊びを優先させることにしました。積み木を使った「ごっこ遊び」につながればよいと思い、マットの上にはビニールテープで線路の模様を付けたり、紙皿を置いて、子どもたちの遊びがどう変化・発展するか楽しみに待ちました。
始めに一緒に参加していただいた高齢者の方々と子どもたちの距離が詰まるよう、子どもたちが高齢者の間に入り、積み木渡しゲームから活動を開始しました。遠慮がちで、どことなくぎこちない動きだった高齢者の中に無邪気な子どもたちが入り、積み木渡しが2週目に入る頃には場が和みました。そしていよいよ本番開始。「積み木使っていいですよ。」子どもたちが一斉に積み木箱に手を伸ばしました。ワークショップ開始前の打ち合わせで、参加者はなるべく子どもの活動に手を出さず、見守ってほしいと伝えておいたため、しばらくは子どもたちの世界で遊びが始まりました。
どんどん積み上げていく子ども。倒れると脇で見ていた子が新しい積み木を持ってきます。倒れたことにがっかりすることもなく、また積み上げます。また、倒れます。それを見ていた女の子は高さではなく安定を求めます。低く積み上げるのだが途中に大きな積み木を平積みし、そこにたくさんの積み木を立てました。この発想は大人にはありません。口出ししないから出来た造形です。
ふと気がつくと紙皿にテープを貼っています。「これ、切って」と子どもが頼んだそうです。その様子を見ていた他の子どもたちも「これも切って。」となります。まったく自然に高齢者と2歳児が交流を始めました。テープを切って渡す姿はもう、「じいじ、ばぁば」の顔です。線路の上を積み木電車が走り、紙皿で積み木料理を差し出されて「おいしそう。」と答えるばぁば。予定の1時間はあっという間に終わりました。
ワークショップ後に参加者に感想を伺いました。
「子どもたちの素晴らしさに驚きました。ペンを使っても使いっぱなしにしないし、積み木の取り合いもしないで仲良く遊んでいる。自分が子育てしているときは転ぶ前に注意したかど、見守ることの大切さをここの子どもたちから学びました。」「普段独りで住んでいるから人と話すこともあまりなくて。今日は子どもと話が出来てとてもよかったです。」「核家族で自分の子供とも一緒に住んでいないので、孫と話すこともないんです。だから今日はとっても楽しく、皆から元気をもらいました。ありがとうございました。」保育園の方からは「この子たちが1時間も遊べるのかな、と思っていましたが、あんなに集中して遊べるんだとびっくりしました。ありがとうございます。」
最後になりましたが、積木プロジェクトに対し、園長先生が積み木作りの方に向けて園児の写真や動画を送ってくださいました。それは「この子たちが積み木を待っていますから、頑張ってください。」との熱いエールでした。もうその段階から心の絆が出来ていたことに感謝しています。皆さんと素敵な一日を共有出来ました。ありがとうございます。
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