開催日:2018年11月21日(水)
開催時間:10:00~11:30
開催場所:岩手県大槌町地域子育て支援センターかりん
参加:地域住民12名(男性5名、女性7名) 子ども9名 職員3名、
指導:SOAT 藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香 サポート:NPO法人つどい 元持幸子
協力:NPO法人つどい、NPO法人かたっぺし、
社会福祉法人大槌福祉会大槌町保育園・大槌町地域子育て支援センター、
材料協賛:株式会社アクタス、株式会社アカセ木工、JSR株式会社、JSRトレーディング株式会社、
<活動の様子>
積木贈呈式
大槌町ではダンディ・クラブという団体(地域住民主体の生きがい仕事づくりをしている男性グループ)があり、積み木プロジェクトでは積み木作りに興味を持っていただいた。3回目となる今回のプロジェクトにも参加いただき、積み木遊びを盛り上げていただいた。子育て支援センターに集まったのは0歳児から4歳までという、積木遊びにぴったりの対象であった。
積み木遊びの内容としては王様が島(絨毯見本)を家来たち(幼児)に大きくするよう命じ、出来上がった島に家を建てたり、釣りをして食糧を確保したりするというものであった。初めのうちは王様も子どもたちに遠慮がちに声を掛けたり、積み木を手渡したりしていたが、それを素直に受け取ってくれる子どもたちの様子に安心したようだった。0歳児は積み木をなめたり、不思議そうに眺めたり。母親の声に誘われて積み木に手を伸ばす子がいたり、ニコニコ笑顔でダンディ・クラブのおじいちゃんの方を見たり、色々だった。後から聞いたのだが、子どもに嫌われると思って近づいていいのか、わからなかったけど、笑ってくれたから安心したという感想もあった。
子どもよりも高齢者が緊張した積み木遊びだったが、元々漁師のおじいちゃんたちは釣り遊びで積極的に子どもたちと関わってくれた。コルクや積み木でできた魚が一匹釣れるたびに「おー。うまい、うまい。」と褒めていた。子どもはもちろん褒められるから嬉しくなり、さらにもう一匹。そして又、もう一匹と釣り上げる。床に敷かれたブルーシートの別の場所ではテープを貼って三陸鉄道のレールを作ってくれたおじいちゃんがいた。そこを積み木列車が通る。「これは貨物列車だな。」そう言って子どもに渡すと、子どもはそれを線路において動かして遊んだ。
「すごい。すごい。そこまでいったが。」楽しげに遊ぶおじいちゃんと自分の子どもの姿に母親との会話が自然と弾んだ。「何歳なの。」「まだ2歳です。」「2歳でこれくらいできたらたいしたもんだよ。」このような会話が、気づけばあちらこちらから聞こえてきた。母親同士の会話も弾んだ。普段は顔は知っているが話したことがない親同士が積み木遊びを通して仲良く情報交換していた。
積み木プロジェクトでは積み木を作り、プレゼントするという活動を通して高齢者の生きがい作りと世代を超えた交流を図ることを目的としているが、子ども・親・高齢者の3世代の交流と母親同士という同世代の交流が実現した。今回の活動ではダンディ・クラブのおじいさんたちは、まるで孫を見るような優しい笑顔となり、子どもも笑い、母親は自分たちの親より上の世代の人たちと話す貴重な機会となった。
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